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業務用エアコンは省エネ性が重要!節電するためには何をすべき?

近年はさまざまなものの値上がりが続いており、電気代も高騰しています。業務に必要不可欠なものとはいえ、業務用空調の電気代に悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。

そこで今回は、業務用エアコンの節電についてご紹介します。ランニングコストに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

業務用エアコンにかかる電気代について

 

まずは、業務用エアコンにかかる電気代について解説します。

 

・節電対策で空調を見直すべき理由

空調は電気製品の中でも特に消費電力が大きいとされています。そのため、空調を見直すことは、節電対策として非常に効果的です。業種によって多少の違いはありますが、電気代全体に対して占める割合は空調費が最も高く、医療機関や食品スーパー、ホテルなどでは電気代の25〜38%を占めています。特に、オフィスや飲食店では50%近くを占めているため、空調の省エネ化が節電のカギと言えるでしょう。

 

・業務用エアコンはどれくらいの電力を消費する?

業務     用エアコンの空調能力     は「kW」、または「馬力」で表されますが、この数字が大きければ大きいほど、消費電力も大きくなるでしょう。消費電力は、     「     kW」で表示されます。

消費電力は、電気代を算出するうえで必要な要素です。電気代は、「消費電力(kW)×使用時間(h)×1kWhあたりの電力量料金(円)」で計算できます。

ただし、冷房と暖房で消費電力が異なったり夏と冬で電気料金が変わったりするので、電気量を算出する際は注意が必要です。

 

<電気代の例>

たとえば、下記のような場合の電気代を計算してみましょう。

 

  • 冷房消費電力:3.5kW
  • 暖房消費電力:3kW
  • 使用時間:1日あたり8時間、1か月あたり176時間
  • 1kWhあたりの電力量料金:36 円

 

冷房を使用した場合、1日あたりの電気代は3.5kW×8時間×36     円で1,008     円、1か月あたりの電気代は3.5kW×176時間×36     円で22,176     円です。

暖房を使用した場合は、同じ計算式を使って1日で864     円、1か月で19,008     円と計算できます。

 

・業務用エアコンは電源の種類によって電気代が異なる?

業務用エアコンの電源には「単相」と「三相」の2種類があり、どちらを選ぶかによって適用される電気料金プランが異なります。

 

<単相>

主に家電製品など比較的小さな電気製品に使われる電源であり、適用されるプランは一般家庭と同じ従量電灯の料金プランです。

 

<三相>

業務用エアコンなどの大型電気製品に使われており、動力プランが適用されます。

動力プランは、一般家庭の電気料金よりも1kWhあたりの電気料金が安いことが特徴です。ただし、基本料金は一般家庭の電気料金より高く設定されています。

 

小規模なオフィスや店舗、または空調をあまり使わない場合は、一般家庭用の電気料金プランで単相のエアコンを使用するほうが電気代を抑えられるでしょう。

 

 

今すぐできる節電術

 

ここでは、今すぐにできる節電術を7つ紹介します。

 

・フィルターの掃除

空調設備のフィルター掃除は、節電に効果的です。

エアコンなど空調設備のフィルターにホコリをためたままにしてしまうと、空気を吸い込む力が弱くなり、室内を暖めたり冷やしたりする際に多くの電力が必要になります。

環境省によると、2週間に1度フィルターを清掃して空気の通りをよくすれば「冷房時で約4%、暖房時で約6%」の省エネが可能になると言われています。

フィルターがあまり汚れていない場合は、ホコリを掃除機で吸い取るだけで効果がありますが、汚れがひどい場合は、掃除機でホコリを吸い取った後にブラシを使って水洗いをしましょう。

 

・室外機周りの環境を整える

室外機を設置する際、周りの環境を整えることで省エネにつながります。

室外機の役割は、エアコンの室内機から送られてきた空気を適温にして、室内へ戻すことです。冷房運転では、室内機から送られてきた熱を取り込んで排出し、冷えた空気を室内に送ります。

その際、室外機の温度が高すぎると熱を排出できず、部屋を冷やすために電力が余計に消費されてしまいます。

そのため、すだれや遮光ネットを利用して直射日光を避けるなど、室外機の温度を上げない工夫をすれば、電力の消費を抑えられるでしょう。

反対に、暖房運転では冷たい空気を排出し、暖かい空気を室内へ送っています。室外機が冷えてしまうと暖かい空気が送れなくなるため、冬場はすだれや囲いを取って日光が当たるようにするとよいでしょう。

また、室外機の吹き出し口付近に障害物がないか、室外機周辺は風通しがいいかなども確認し、空気がスムーズに行き来できるようにするのもポイントです。

壁や障害物がある場合は、風向を変える「風向調整板」を取り付けることもできます。

 

 

・空調の温度を見直す

空調の設定温度を見直すと、節電につながります。

環境省によると、夏の冷房時の温度設定を1度高くすると約13%、冬の暖房時の温度設定を1度低くすると約10%の消費電力の削減ができると報告されています。

現在の環境に合った気温になっているかを確認し、必要以上に暖めたり冷やしたりしないよう気を付けましょう。

また、送風機能や扇風機を組み合わせて、冷暖房機能に頼りすぎない工夫をすることも大切です。

 

・熱交換器の掃除

室内機と室外機の熱交換器を掃除することで、約27%もの消費電力が節電できたというデータもあるので、定期的な掃除を心がけましょう。

ただし、熱交換器は薄い金属でできており曲がりやすいため、しつこい汚れやカビが付着している場合は掃除が困難です。自分では掃除が難しい場合は、エアコンクリーニングの業者に依頼するとよいでしょう。

 

・外気導入量を見直す

外気導入量を見直すことで、省エネ効果が期待できます。

外気導入量とは、空調機器が屋外から空気を取り込む量のことです。空調の機種によっては、     換気機能が     備わっているため、外気を取り込めますが、冷房運転時に暖かい外気を取り込んでしまったり、暖房時に冷たい空気を取り込んでしまったりすると、消費電力を増やすことにつながりかねません。しかし、極端に外気導入量を減らしてしまうと換気も難しいでしょう。

場合によっては、外気導入量を増やしたほうが省エネにつながることもあるので、室内と屋外の温度差に気を付けながら適切にコントロールすることが大切です。

また、外気の影響を抑えて換気を行える全熱交換器も併設するとよいでしょう。

 

・ブラインドを使う

ブラインドや遮光カーテンを使うことも省エネの手法の一つです。

室内の熱は、約70〜75%が窓から入ってきます。ブラインドや遮光カーテンで窓からの熱を遮断すると室内の気温が上がりにくくなり、ブラインドなしの場合と比較して約10%の省エネ効果が期待できるとされています。

 

・外壁に面している窓に窓ガラスフィルムを貼る

節電対策に、ブラインドやカーテンではなく、窓にガラスフィルムを貼ることもおすすめです。

フィルムには遮熱フィルムと断熱フィルムがあり、上手に使い分けることで室内の温度変化を抑えることができるでしょう。

遮熱フィルムは日射熱が入ってくることを防ぐので、暑さを和らげてエアコンの負荷を軽減できます。一方、断熱フィルムは室内外の熱の移動量を抑える効果があります。冬は室内が冷えにくくなり、暖房器具の負荷も軽減できるでしょう。

 

 

稼働時にできる節電術

・残熱の有効活用

運転を切っても急激に室温が変化するわけではないので、空調で整えた「残熱」を利用して節電をしましょう。就業時刻の15〜30分前に空調を停止しても、帰るまでの温度環境は維持できます。毎日の稼働時間を少しずつ減らせば、消費電力を下げられるでしょう。

 

・分散起動させる

ビルや建物で複数の部屋を使っている場合、分散起動させることで節電ができます。

分散起動とは、始業時に建物内の空調を一斉に起動するのではなく、時間差で起動する方法です。空調は、設定温度に到達するまでが一番電力を消費します。特に、寒い冬の朝は建物内を温めるため、起動時に大きな電力が必要です。分散起動すれば、時間差で起動した分の電力消費をカットでき、ピーク電力も抑えられるでしょう。

 

・ナイトパージを利用する

ナイトパージ機能が付いている業務用エアコンの場合、昼間よりも気温が下がった夜間に外気を取り入れることで、翌朝の空調負担を低減させることが可能です。

日中は30度を超えるような暑い日でも夜は気温が下がり、朝方には25度程度になることも珍しくありません。夜間の冷えた空気を取り込んで室内を冷やしておけば、翌日の消費電力量を減らせるでしょう。

 

 

買い替えを考えるのもおすすめ

節電のためには、空調の買い替えも一つの方法です。ここでは、買い替えのメリットについて紹介します。

 

・買い替えを検討すべき理由

最新機種のエアコンは、少ない電力で効率よく部屋を暖めたり冷やしたりできるので、旧型に比べて電気代が安く済みます。

本体価格が高額でも省エネ性は高いため、使い続けることで節約につながるでしょう。

また、業務用エアコンの買い替えは助成金制度などもあり、お得に工事ができるかもしれません。

 

・省エネ性が高い業務用エアコン

業務用エアコンには、標準省エネタイプと超省エネタイプの2種類があります。

超省エネタイプは使用する電力が標準省エネタイプに比べて少なく、省エネ性能に優れています。ただし本体価格が高価なので、導入をためらう方も少なくありません。

年間を通して毎日エアコンを使う場合は、ランニングコストの安い超省エネタイプがおすすめです。

 

 

まとめ

全電気代の内、空調費が占める割合は高いため、空調の節電はランニングコストに大きく影響します。フィルターの掃除や室外機の遮熱などさまざまな節電方法を試しても大きな効果が得られない場合は、最新機種への買い替えもおすすめです。業務用エアコンの購入は、実績と安心の施工技術のエアコン総本店へご相談ください。

 

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