業務用エアコンのフィルターの外し方とは？掃除のポイントについても解説

業務用エアコンであっても、フィルターは自分で外して掃除ができます。快適な空調環境を実現するためにも、業務用エアコンのフィルターはこまめに掃除しておきましょう。

本記事では、業務用エアコンのフィルターの外し方を解説します。掃除の手順やポイントも解説するため、これからフィルター掃除を始める方はぜひ参考にしてください。

業務用エアコンのフィルターの外し方の手順

まずは、業務用エアコンのフィルターの外し方と掃除の手順を解説します。準備として、以下の用具を揃えておきましょう。

• ブラシ（古い歯ブラシでも可）
• 雑巾
• 掃除機
• 中性洗剤

・エアコン本体の電源とブレーカーを切る

業務用エアコンのフィルターを掃除する際は、必ず本体の電源とブレーカーを切ってから始めましょう。エアコン本体の電源とブレーカーを落とさないまま掃除すると、誤作動や漏電などでケガをする恐れがあります。

・フィルターを外す

エアコン本体のフロントパネルを開け、フィルターを取り外します。フロントパネルやフィルターの外し方は、エアコンの形状やメーカーによって異なるため、取扱説明書を参照しながら行ってください。また、天井埋込形のようにエアコン本体が高所に設置されている場合は、脚立などを使い、2人以上で作業することをおすすめします。

・フィルターを掃除する

フィルターを掃除する際は、以下3つの手順を踏みます。一つひとつ確認していきましょう。

＜ホコリを除去する＞

まずは、ブラシでフィルターに付着している大きなホコリを取り除きます。ただし力を入れすぎて、擦ると、網目が傷ついたり破れたりするため、注意してください。ブラシの代わりに掃除機を使って吸い取る方法も、ホコリが舞いにくくておすすめです。

＜水洗いする＞

汚れがこびりついているフィルターは、流水をかけながらブラシで優しく擦りましょう。

水で落とし切れない油汚れには、中性洗剤が効果的です。また、カビが繁殖している場合はカビ取りクリーナーなどを使い、フィルター全体に吹きかけてから一定時間放置してください。

小規模の事業所などで水洗いのスペースを確保できない場合は、濡らした雑巾で拭くだけでも十分です。

＜乾燥させる＞

フィルターを水洗いした後は、水分を拭き取り、必ず乾燥させてください。濡れたまま戻すと本体内部が湿り、カビの原因を作ってしまいます。また、フィルターは熱や紫外線に弱いため、ドライヤーを使って乾かしたり直射日光に当てたりせず、陰干しで乾かすようにしましょう。

・フィルターを戻す

水洗いしたフィルターが完全に乾いたら、エアコン本体に戻します。この際も必ず取扱説明書を確認するほか、高所作業の場合は2人以上で作業するようにしましょう。

業務用エアコンのフィルター掃除をするメリット

・エアコンの運転効率が上がる

フィルターを掃除するとエアコンの運転効率が上がり、余分な電力消費を防止できます。消費電力が抑えられることで、電気代の節約効果も期待できるでしょう。

業務用エアコンはそもそもの消費電力が多いため、常に清潔な状態を保ち、本来の運転効率を維持することが大切です。

・エアコンの寿命が延びる

こまめなフィルター掃除は、エアコン本体の寿命を延ばすことにもつながります。フィルターを汚れたまま放置していると、ホコリやカビがエアコン内部に入り込み、部品の劣化を早めかねません。特に、フィルターが目詰まりを起こしている状態では、効率よく空気を吸い込めず内部設備に負荷がかかってしまい、場合によっては故障する可能性もあるでしょう。エアコンをできる限り長持ちさせるためにも、フィルター掃除は定期的に行うことがポイントです。

・アレルギーの原因を防ぐ

フィルター掃除には、ホコリやカビなどのアレルギー物質の蔓延を防ぐメリットもあります。フィルターに汚れが付着したまま運転していると、室内にホコリやカビの胞子が舞い、アレルギー性肺炎などの健康被害を引き起こしてしまうでしょう。従業員やお客様が安心して室内で過ごせるよう、フィルターの汚れは定期的に取り除いておくことが大切です。

業務用エアコンのフィルター掃除のポイント

業務用エアコンのフィルターを掃除する際は、次のポイントにも気を付けましょう。

・1～3か月に1回程度の頻度で掃除をする

業務用エアコンのフィルター掃除は、1〜3か月に1回のペースで行うのがベストです。ただし、フィルターの汚れ具合は用途や設置環境にもよるため、こまめにチェックし、汚れが溜まっていたらその都度掃除するのが望ましいでしょう。特に、油汚れが多い飲食店やホコリの舞いやすい工場は、注意が必要です。

・パーツは丁寧に扱う

エアコンのフィルターはデリケートなため、掃除の際は丁寧に扱いましょう。ブラシは毛がやわらかいものを使い、掃除機で吸い取る場合は力を入れすぎないことがポイントです。

・フィルター以外の掃除は業者に任せる

フィルター以外の掃除は、プロの業者に任せましょう。エアコン内部は精密機械であるため、無理に分解したり洗ったりすると、故障や破損などのトラブルを引き起こす可能性があります。

日常的な掃除はフィルターまでにとどめ、エアコン内部は業者にクリーニングを依頼しましょう。

・鋭利な道具で掃除をしない

フィルターの掃除に、鋭利な道具を使うことは厳禁です。場合によってはフィルターを傷つけてしまい、破損させることにもなりかねません。細かい汚れを取りたい場合は、中性洗剤を使用してみましょう。それでも落としきれない場合は業者に依頼し、無理に掃除することは避けてください。

業務用エアコンの掃除を業者に頼んだほうがいいケース

業務用エアコンの状態によっては、業者に掃除を依頼したほうがよいケースもあります。次に当てはまる場合は、業者のクリーニングを検討しましょう。

・異音や異臭がする場合

エアコンが異音や異臭を発している場合は、エアコン内部の設備に何らかの不具合やトラブルが起きているかもしれません。自己判断で直そうとすると、かえって悪化したり故障したりする恐れがあるため、すみやかに業者へ相談しましょう。

・年単位で掃除をしていない場合

1年以上掃除していない場合は、エアコン内部まで汚れが入り込んでいる可能性もあるため、フィルターを掃除しただけではエアコン本来の性能を回復できません。フィルター掃除も兼ねて、エアコン全体のクリーニングを業者に依頼しましょう。エアコンを長持ちさせたい場合は、掃除の有無に関係なく、年に1度はプロに依頼することをおすすめします。

・本格稼働させる前の場合

業務用エアコンを本格的に稼働させる前に業者へ依頼し、点検や清掃をくまなく行なっておくことが大切です。事前に故障や不具合を見つけて解消できれば、シーズンに突入しても営業に支障なく使用できるでしょう。業者に依頼するタイミングとしては、春先や秋口などのシーズン前がおすすめです。

まとめ

業務用エアコンのフィルターは比較的簡単に外せますが、フィルターそのものの扱いには十分注意しましょう。また、掃除は1～3か月に1回程度の頻度を心がけ、必要に応じて業者のクリーニングを利用することが大切です。

エアコン総本店は、創業40年、通算5万件以上の施工実績がある業務用エアコンのプロです。きめ細やかなサポート体制で、飲食店やオフィス、工場など、あらゆる業種の困りごとを迅速に解決いたします。業務用エアコンの掃除は、信頼と実績のエアコン総本店にご相談ください。