飲食店やカフェに設置するならどんな業務用エアコンを選べばいい？

日本には多くの飲食店やカフェがありますが、お客様に快適な環境を提供し、スタッフも働きやすい空間にするためには、適切な業務用エアコンを導入することが大切です。適当に選んでしまうと空調容量が多すぎて電気代が無駄になったり、空調容量が少なくて効きづらくなったりすることがあるので、導入前によく確認しておきましょう。

今回は、飲食店やカフェに適している業務用エアコンについて解説します。

飲食店に適している業務用エアコンとは

飲食店では、以下の点に留意して業務用エアコンを選ぶとよいでしょう。

・天井カセット形

飲食店で人気が高い天井カセット形の特徴は、吹出口の数が種類によって異なる点です。1方向、2方向、4方向、360度などがあり、店舗のレイアウトに合わせたタイプが選べます。また、室内機本体を天井裏に設置するので、見た目がすっきりしていて、インテリアの雰囲気を邪魔しないことも魅力です。

・工事費用を抑えるなら壁掛形

家庭用エアコンに多い形状の壁掛形は、比較的簡単に設置できるため、天井カセット形に比べて取付費用を抑えられます。工事費用を抑えたい場合には、壁掛形の業務用エアコンがおすすめです。

・厨房には厨房用エアコンを選ぶ

飲食店の厨房に設置する場合は、必ず厨房専用の業務用エアコンを選んでください。厨房用のエアコンは、油汚れや高湿度などの環境に強く、お手入れも簡単にできる仕様です。さらに、湿気や熱がこもりやすい厨房内を冷やせるパワフルな冷却能力も備わっています。

さまざまなメーカーから多様な厨房用エアコンが販売されているので、厨房の状況に合わせた適切な業務用エアコンを選びましょう。

・設置場所に適した馬力のエアコンを選ぼう

飲食店は調理に火を使うため、他の業種より大きめの馬力のエアコンを設置します。店舗の広さに適した馬力の目安を、以下で一覧表にまとめました。

ただし、店舗の構造や厨房環境などにより、必要な馬力は変わります。業務用エアコンを選ぶ際は、必ず現場見積もりをしてもらいましょう。

飲食店の業務用エアコンに求められる機能

飲食店の業務用エアコンには、お客様やスタッフの快適性を保つための機能や省エネ効果が求められます。必要とされる主な機能は、以下の通りです。

・人感センサー

飲食店では長時間滞在するお客様も多いため、エアコンの風が体に直接当たらないよう配慮しましょう。人を検知し、風量や風向きを調整する人感センサーが備わっているタイプは快適に過ごせるだけでなく、無駄な電力消費を抑える効果もあります。

・換気・空気清浄機能

飲食店では、感染症対策として、特に換気・空気清浄機能が重視されています。外部からの新鮮な空気を取り入れるほか、空気中のウイルスや微粒子を除去するなど、安心・安全の面で大切な機能です。また、窓を開けずに効果的な換気ができるので、冷暖房効率を下げないという点でも優れた機能と言えるでしょう。

・省エネ性が高い

エアコンの運転時間が長くなりがちな飲食店では、電力消費量を抑えながら効率的に冷暖房できる省エネ性能の高いエアコンが人気です。電気代を抑えることができるうえ、購入時に補助金が適用されるケースもあります。

飲食店のタイプによっても適している業務用エアコンは異なる

飲食店の業態や特性によって、適している業務用エアコンの種類や機能は異なります。以下では、代表的な飲食店のタイプごとに適したエアコンを紹介しますので、参考にしてください。

・居酒屋

喫煙ができる店舗では、タバコの煙を排出するための換気機能が必須です。さらに、タバコのにおいを除去する消臭機能も備えているとよいでしょう。

・カフェ

利用客の混雑具合が1日を通して変動しやすいカフェでは、客数に対して、自動で風量や風向きを調整する人感センサー内蔵の業務用エアコンがおすすめです。快適な室温を保ちながら節電効果も期待できるため、エコな運用ができます。

・鉄板焼き、焼肉、お好み焼き

調理が客席で行われる鉄板焼きや焼肉、お好み焼きなどを提供する店舗では、ホールに熱がこもりやすいため、高馬力のエアコンを選ぶと効果的です。また、煙に対応できる空気清浄や換気機能も必要となるでしょう。

飲食店の業務用エアコンで人気が高いメーカー3社

・ダイキン

国内の業務用エアコンのシェア率トップを誇るダイキンは、幅広い業界や施設で製品が導入されています。世界で唯一、冷媒から機器開発、製造・販売に加え、アフターサービスまですべてを自社で行う総合空調メーカーです。省エネ性の高いFIVE STAR ZEAS（ファイブスタージアス）シリーズが大好評のほか、換気機能や除菌機能など多くの機能を搭載している業務用エアコンもあります。

・三菱電機

三菱電機は、ダイキンに次いで国内で2番目にシェアが高いメーカーです。省エネ性が高く、人感センサーなど飲食店向きの機能を備えたモデルを多数展開しています。評判のよいスリムZRシリーズは、エリアごとに人や床温度を検知する人感ムーブアイにAI技術を導入し、快適性と省エネ性を両立させています。

・日立

日立では、複数台の室内機を個別に運転制御できる機能を標準搭載したモデルもあります。室外機1台で運転できるため、スペースに限りがある建物にも設置可能です。個室が多い飲食店でも室外機購入台数を減らして導入でき、初期費用を抑えられるでしょう。また、熱交換器の自動お掃除機能である「凍結洗浄」も搭載されており、メンテナンスの手間もかかりません。

まとめ

飲食店で業務用エアコンを選ぶ際には、店舗に必要な機能を確認し、現場見積もりをしてもらうことが大切です。

エアコン総本店では、お問い合わせから施工完了までを1人の営業スタッフが対応する「専任担当制」をとっています。スムーズで迅速なうえ、お客様一人ひとりに合わせた対応が可能です。

業務用エアコンについて、疑問や質問があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。