GHPエアコンは入れ替えすべき?主流のEHPエアコンとの違いと併せて解説
現在、多くの施設や住宅で使用されているGHPエアコンですが、省エネ性に優れたEHPエアコンへの入れ替えが推奨されるケースが増えています。
本記事では、GHPとEHPの基本的な違いからそれぞれのメリット・デメリット、入れ替える際の注意点まで詳しく解説します。
そもそもGHPエアコンとは
まずは、GHPエアコンの特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。
・GHPエアコンとは?
GHP(ガスヒートポンプ)は、ガスエンジンを動力源として利用する空調システムです。室外機のコンプレッサーをガスエンジンで駆動し、ヒートポンプ技術を活用して冷暖房を提供します。ヒートポンプは室内の空気を調整し、外部から熱を取り込んで暖房を行い、内部の熱を外に放出して冷房を行う仕組みです。
エネルギー効率が高く、特に大規模な施設やエネルギーコストを抑えたい場面での使用に適しています。
・使用しているガスの種類
GHPエアコンは、LPガスや都市ガスなどのガスの「13A」と呼ばれるタイプを燃料として使用しています。
「13A」の「13」は、ガスが1立方メートルを消費した際に生じる熱量を示し、「A」はガスが燃える速さを表す指標です。
・GHPエアコンのメリット
<消費電力が抑えられる>
GHPエアコンは、ガスエンジンを利用してコンプレッサーを駆動させる仕組みをもっているため、電力消費を低減することが可能です。
空調装置の中でコンプレッサーが最も多くのエネルギーを要する部分であることから、コンプレッサーの動力をガスで供給することにより、全体のエネルギー効率が高まります。
<立ち上がりが早い>
GHPエアコンは、ガスエンジンの廃熱も利用するため暖房機能が高速に作動し、寒冷地域や低温時においても高い暖房能力を発揮します。
また、霜取り運転がほぼ不要であり、冷たい季節や急な気温の変化にも対応して、暖房を迅速に開始することが可能です。
<エネルギーセキュリティに対応>
エネルギーセキュリティとは、経済活動や生活に必要なエネルギーを合理的かつ入手しやすい価格で確保することです。
GHPエアコンは環境に優しく、安定供給が期待される天然ガスを利用するため、エネルギーセキュリティに配慮した選択肢となります。
<環境対策になる>
環境に優しいガスを使用するGHPエアコンは、環境対策にも貢献します。
たとえば、LPガスを使用する場合、二酸化炭素の排出量が少なく、酸性雨の原因となる硫黄酸化物の排出もほとんどありません。GHPエアコンを利用すると環境への負荷を軽減し、CO2の排出削減につながります。
・GHPエアコンのデメリット
<初期費用が高額>
GHPエアコンは業務用向けが主流であり、家庭用への入れ替えには大がかりな工事が必要です。具体的には、ガス供給のためのパイプラインや大容量ガスボンベの設置が求められ、導入コストが高額になります。
さらに、GHPエアコンの本体価格自体が高価であり、導入初期に多大な費用がかかります。
<騒音>
ガスエンジンを利用して動作するGHPエアコンは、特有の振動音や騒音が発生することがあります。
室外機に内蔵されているガスエンジンからの音は、通常、室内での生活に影響を及ぼすほどではないものの、快適性を維持するためには定期的なメンテナンスが必須です。
<周囲の気温に影響を受ける>
GHPエアコンは外気を熱源として利用する仕様であり、外気温に影響されます。
特に気温が低いとエネルギー消費効率が落ち、性能が低下することがあるため、寒冷地での冬場には暖房としての効果を得にくくなることがあるでしょう。
<ランニングコストが高い>
GHPエアコンの利点である省エネ性を活かすためには、定期的な清掃や点検が必須です。
メンテナンスを怠るとエアコンの効率が落ち、消費するエネルギー量が増えることで、高い運用コストが継続的に発生してしまいます。
<ガス代や電気代が高くなることがある>
GHPエアコンを駆動する天然ガスや電力は、国際情勢や市場の変動によって価格が変わります。たとえば、2022年には、ロシアによるウクライナ侵攻が原因で天然ガス価格が過去最高値に達しました。
電気料金も同様に、供給状況や政策によって変動することから、運用コストが予測よりも高くなるリスクがあります。
<定期的にメンテナンスが必要になる>
GHPエアコンの室外機にはエンジンが組み込まれており、エンジンオイルの交換やその他の定期メンテナンスが求められます。
通常、年に1回の保守点検が推奨されており、その際のメンテナンスコストは数万円かかることが一般的です。
<設置場所に制限がかかる>
GHPエアコンを設置する際は、広いスペースの確保が必要です。
また、GHPエアコンはガスをエネルギー源として駆動するため、ガスの供給が未整備の地域では設置できない場合があります。
EHPエアコンとは
ここからは、近年主流のEHPエアコンについて見ていきましょう。
・EHPエアコンとは?
EHP(エレクトリックヒートポンプ)は、電気モーターを用いてコンプレッサーを駆動し、ヒートポンプサイクルを利用して冷房および暖房を行う空調システムです。電気エネルギーを使って環境から熱を移動させることで、効率的に空間の温度を調整します。
EHPエアコンはエネルギー源として電気を使用するため、ガスエンジンを使用するGHPとは異なり、電気供給が可能な場所であれば広範囲に設置が可能です。
・EHPエアコンのメリット
EHPエアコンは、電気のみを使用して効率的に空間の温度を調整し、冷房と暖房の両方を提供するため電気代しかかからず、高額な保守や点検の費用も削減可能です。さらに、近年の技術進化により省エネ性が高くなっており、GHPエアコンよりもランニングコストが低い場合も多くあります。
また、EHPエアコンの設置にはGHPエアコンのような大規模な工事は不要で、比較的簡単に入れ替えが可能です。
・EHPエアコンのデメリット
EHPエアコンのデメリットは、電気の基本料金が比較的高いため、使用量が多くなると電気代が高額になることです。
また、暖房機能を使用する際には霜取り運転が必要となり、一時的に効率が下がることで余計な電力を消費することがあります。特に寒冷地で効率的な暖房を求める場合には、大きなデメリットです。
GHPはEHPに変えるべき?
GHPエアコンをEHPエアコンに変えるメリットは多くあります。
・現代はEHPが主流
以前は消費電力が少ないGHPエアコンの人気が高かったものの、EHPの技術改良が進み、エネルギー効率のよい製品が増えてきたため、現代では省エネ性が向上したEHPエアコンが主流となっています。また、設置や入れ替えが比較的容易である点も、EHPエアコンが主流になった要因の1つです。
ランニングコストやメンテナンスの手間を考慮し、多くの消費者がGHPエアコンからEHPエアコンへと入れ替えることを選んでいます。
・変更は早い方がお得になる
GHPエアコンの運用では通常、年間で数万円のコストがかかるため維持費が高いとされています。そのため、GHPエアコンの故障が頻発するか、メンテナンス費用がすでに高額になっている場合、EHPエアコンへの早期交換を検討することで維持費を減らすことが可能です。
また、市場で入手可能な家庭用GHPエアコンの種類は限定的で、GHPエアコンから他のGHPエアコンへの交換は高額ですが、EHPエアコンに変更する場合は相対的に低コストで、運用費も削減できます。
EHPに変更する際のポイント
最後に、スムーズにEHPエアコンに入れ替えるためのポイントを抑えておきましょう。
・利用目的
EHPエアコンへの入れ替えを検討する際は、使用環境や目的に最適な機能を備えたモデルを選ぶことが大切です。
たとえば、飲食店の厨房のように水や油が多く使われる場所での使用を想定する場合は、冷暖房効率の高さだけでなく、機器の耐久性やメンテナンスのしやすさも考慮しましょう。また、オフィスや店舗では、多くの電子機器や照明が発する熱を効率的に管理できるモデルを選ぶ必要があります。
・設置場所の広さ
設置場所の広さに適したモデルを選ぶこともEHPエアコンに入れ替える際のポイントです。
空間の広さに合わない馬力のエアコンを選択すると、空調効果が不十分となり、効率も悪化します。小さすぎるモデルでは部屋が十分に冷暖房されず、大きすぎるモデルでは電力の無駄遣いや不均一な温度分布が問題となるため注意しましょう。導入するEHPエアコンのサイズは、空間の面積と天井の高さを考慮して選ぶことが大切です。
・形状
業務用エアコンは、室内機を天井に埋め込むタイプと外部に露出するタイプがあり、利用する場所の間取りやデザイン、実用性を考慮して決定しましょう。
埋め込みタイプは設置後の視覚的な影響が少なく、スペースを有効に使用できるため、スタイリッシュな店舗やオフィスに最適です。一方、露出型は設置とメンテナンスが容易で、天井に穴を開けられない場所でも利用できます。
・実績が豊富な業者に依頼する
GHPエアコンからEHPエアコンへの入れ替えを検討する際は、実績豊富な業者に依頼しましょう。
経験豊かな業者は、さまざま業種や用途に適した空調システムの提案力があり、特定の設置環境や要望に柔軟に対応できる技術力と知識をもっています。さらに、長期的に安心して利用するためには、適切なアフターサービスも提供する業者がおすすめです。
まとめ
現代のEHPエアコンはエネルギー消費の削減に成功しています。また、GHPエアコンには必要な維持費もかからず、コストパフォーマンスが高いのが特徴です。
より持続可能で経済的な運用をするためには、早期にEHPエアコンへ変更することをおすすめします。
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