老人ホームの業務用エアコンはどれがいい?適したエアコンの選び方
老人ホームでは、快適な環境づくりが利用者の健康や生活の質に大きく影響するため、適切なエアコンを選ぶことが大切です。特に、高齢者は体温調節が難しく、温度や湿度の管理が欠かせません。
本記事では、老人ホームに最適な業務用エアコンの選び方について解説します。使用する際のポイントもお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。
目次
老人ホームの間取りや設備について考えよう
はじめに、老人ホームの特徴や設備を確認しましょう。
・そもそも老人ホームとは?
高齢者向けの介護サービスを提供する施設を総称して老人ホームと呼びます。利用者の介護度、費用、認知症の有無などに応じてさまざまな種類があり、公共機関が運営する施設もあれば、民間企業が運営する施設もあります。
老人ホームは食事、介護、家事援助、健康管理など、利用者が快適な生活を送るための支援が行われる場所です。個室や専用エリアのほかに、共有のリビングや食堂などがあり、日常生活を支えるためのサポートが提供されます。
・共有部分
老人ホームの共有部分は、多くの利用者が過ごす場所であり、快適な環境を維持するためには適切な空調設備が必要です。
広いスペースには出力の大きな業務用エアコンを設置し、温度ムラを防ぎ、室温を均一に保つことが求められます。また、冬場のヒートショック対策として、廊下やリビングの温度管理にも配慮しなければなりません。
・食堂
老人ホームの食堂は広く、温度にムラが生じやすい場所であり、特に窓側や壁側は冷暖房の効きが不均一になりがちです。そのため、部屋全体を均一な温度に保つには、出力の大きな業務用エアコンを導入し、風を効率的に循環させる必要があります。
また、冷風や温風が直接利用者に当たらないように、吹出口の風向きを調整できる機能があると、快適性を高めるのに役立つでしょう。
・脱衣所・浴室
老人ホームでは、脱衣所や浴室にも空調設備を導入することが大切です。特に冬場は、暖かい部屋から冷えた脱衣所や浴室への移動によって、ヒートショックのリスクが高まります。
業務用エアコンを適切に設置し、脱衣所や浴室の室温を安定させて、血圧の急激な変動を防ぎましょう。
・個室
老人ホームの個室には、利用者が快適に過ごせるよう、個別に温度設定ができるエアコンが必要です。温度の好みや体調に合わせて、部屋ごとに調整できる機種が適しています。
また、部屋の広さに応じた適切なエアコンを設置することで、無駄なエネルギー消費を防ぎ、快適な室内環境を保つことが可能です。高齢者が使いやすく、直感的に使える機能を備えたモデルを選ぶことで、快適さと安全性を両立しましょう。
老人ホームの業務用エアコンを選ぶ際のポイント
ここからは、老人ホームに最適な業務用エアコンを導入するためのポイントを解説します。
・ランニングコスト
老人ホームでは、高齢者の快適な温度管理が健康維持に直結するため、エアコンの効率的な運転が求められます。エアコンを24時間稼働させることも多く、電気代の負担を軽減し、長期的にコストを削減するには、省エネ性の高いエアコンを選ぶことが大切です。
特に、古いエアコンは故障のリスクや修理費用が高額になる可能性が高く、10年を目安に省エネ機種へ買い替えることが推奨されます。
・部屋ごとの温度設定
利用者の体質や体調、年齢などによって快適と感じる室温が異なるため、老人ホームでは部屋ごとの温度設定ができるエアコンを選びましょう。なかには、部屋ごとの冷暖切り替えが難しい業務用エアコンもあり、注意が必要です。
個別に温度調整ができる機能付きの業務用エアコンを選ぶか、ルームエアコンを導入することで、利用者一人ひとりに適した環境を整えられます。
・風量・風向きのコントロール
高齢者は体調を崩しやすく、エアコンの風が直接当たることが体に負担となる場合があるため、風量や風向きを細かく調整できる業務用エアコンを選ぶ必要があります。人感センサー付きのエアコンであれば、自動で風向きを調整できるため便利です。
部屋全体の温度をムラなく保つことも大切ですので、風のコントロール機能やセンサーが搭載されたエアコンを選ぶことで、快適で健康的な環境を維持できます。
・換気機能
老人ホームのように高齢者が集まる環境では、常に新鮮な空気を取り入れながら、室温を快適に保つことが大切です。換気機能を備えたエアコンなら、外気を取り入れつつ、室内の汚れた空気を排出し、室温を保ったまま換気ができます。
窓を開ける必要がなく、換気のし忘れを防ぐと同時に室内の快適さを維持するため、効率的で安全な環境を整えることが可能です。
ただし、業務用エアコン単体では換気機能付きのものがないため、専用の換気機器を併せて設置することを検討してください。
・調湿機能
老人ホームでは、夏場の高湿度を抑える除湿機能に加え、冬場の乾燥を防ぐ加湿機能も必要です。高齢者は乾燥に弱く、肌や粘膜のバリア機能が低下し、ウイルスが繁殖しやすくなります。
調湿機能があれば、適切な湿度を保ち、快適な体感温度を維持しつつ、ウイルスの拡散を防ぐことが可能です。エアコンにこれらの機能を備えることで、別途機器が不要になり、施設内の快適性が向上します。
・消臭機能
老人ホームには多くの人が集まるため、体臭や排泄物のにおいが気になることがあります。そのため、消臭機能を備えた業務用エアコンを導入することが有効です。施設内で発生するさまざまなにおいに対応できるエアコンは、利用者やスタッフ、訪問者にとって衛生的で快適な環境を提供します。
・自動清掃機能
老人ホームでは、衛生環境の維持が重要なため、業務用エアコンに自動清掃機能があると便利です。自動清掃機能付きのエアコンは、フィルターや熱交換器などの内部を自動で清掃し、カビやホコリの蓄積を防いで清潔な空気を保ちます。
よって、定期的なメンテナンスの負担が減り、施設内の空気の質を保ちながら、エアコンの効果を長く維持することが可能です。特に、自動乾燥機能があるエアコンは、カビの発生も抑えられます。
・部屋の広さに対応した馬力について
老人ホームに限らず、エアコンは部屋の広さに合ったものを選ぶことが大切です。部屋の広さに対する業務用エアコンの馬力の目安を、以下の表にまとめましたので参考にしてください。
平米 | 坪 | 畳 | 馬力 |
24~35m² | 7~10坪 | 14~20畳 | 1.5馬力 |
26~39m² | 7~11坪 | 14~22畳 | 1.8馬力 |
29~43m² | 8~13坪 | 16~26畳 | 2馬力 |
33~49m² | 10~14坪 | 20~28畳 | 2.3馬力 |
37~55m² | 11~16坪 | 22~32畳 | 2.5馬力 |
47~70m² | 14~21坪 | 28~42畳 | 3馬力 |
66~97m² | 20~29坪 | 40~58畳 | 4馬力 |
82~122m² | 24~36坪 | 48~72畳 | 5馬力 |
94~139m² | 28~42坪 | 56~84畳 | 6馬力 |
132~195m² | 40~59坪 | 80~118畳 | 8馬力 |
165~243m² | 50~73坪 | 100~146畳 | 10馬力 |
197~291m² | 59~88坪 | 118~176畳 | 12馬力 |
247~365m² | 74~110坪 | 148~220畳 | 15馬力~ |
329~486m² | 99~147坪 | 198~294畳 | 20馬力~ |
494m²~ | 149坪~ | 298畳~ | 30馬力以上 |
寒冷地や使用環境によっては、1~2段階大きめの馬力がおすすめです。また、建物の構造や間取りも考慮する必要があります。部屋の広さだけでなく地域や用途も考慮し、最適な機種を選びましょう。
老人ホームにおすすめの業務用エアコンのタイプ
ここでは、老人ホームにおすすめの業務用エアコンの種類を紹介します。
・天井埋込形
室内全体に風が均等に行き渡り、温度ムラが起こりにくいのが特徴です。また、室内機を天井裏に埋め込むため、見た目がすっきりして空間を有効活用できます。
風向や風量を細かく調整できる機能も充実しており、快適な環境を保つことが可能です。デザインも豊富で、施設の美観を損なわずに設置できます。
・天井埋込コンパクト形
限られたスペースで効率的に空調を行いたい施設におすすめです。通常の天井埋込形と同様に天井に埋め込んで設置しますが、小型なので狭い天井スペースにも設置できます。
コンパクトで取り付けに必要なスペースが少なく済む一方で、通常の4方向吹き出しタイプに比べると、選べる馬力や機能が限られることには注意が必要です。
・天井吊形
天井に本体を吊り下げるタイプで、天井裏に埋め込むスペースがない場合に適しています。
天井の埋め込み工事が不要で簡単に設置でき、前方に風が吹き出す設計で広い空間にも対応できます。また、露出した配管は、カバーを使うことで隠せます。
・壁掛形
個室など広さが限られたスペースに最適なタイプです。家庭用エアコンと似た形状ですが、業務用に馬力が強化されており、広さに応じて適切なタイプを選べます。
室内機を壁に設置するため、天井埋込形や天吊形に比べて設置工事が簡単で、工事費用やランニングコストも比較的安価です。ただし、奥行きのある部屋では冷暖房の効きが弱い部分が発生しやすく、温度ムラが起こる可能性があります。
・ビルトイン形
天井内に室内機を埋め込み、ダクトを使って複数の吹出口を設置できるため、レイアウトの自由度が高いのが特徴です。1台のエアコンで複数の部屋やエリアに風を送り、インテリアや施設のデザインに合わせた空調が叶います。
ただし、部材や工事費用がほかのタイプよりも高く、天井裏には広いスペースが必要です。
・ダクト形
室内機を天井内に埋め込み、吸込口や吹出口を分散して設置できるため目立たず、インテリアに影響を与えません。レイアウトの自由度が高く、吹出口を本体から離して配置でき、広い空間でも均等に空調が行き渡ります。
デザイン重視の空間に最適ですが、ほかのタイプに比べて工事費用が高く、天井裏のスペースや配管状況によっては設置が難しいこともあるでしょう。
・床置形
天井の都合で埋め込みが難しい場合や、冷暖房が届きにくい場所の補助に最適です。床に直接置くだけで設置でき、工事が不要なので費用を抑えられる点がメリットです。
圧迫感が少ないスリムな設計の製品も多いですが、設置場所や風を送る範囲は考慮しましょう。
老人ホームのエアコンを使用する際のポイント
最後に、老人ホームでエアコンを使用する際のポイントを確認しておきましょう。
・適切な設定温度
<夏の場合>
老人ホームでの夏の適切なエアコン設定温度は、26度とされています。また、高齢者は暑さを感じにくく、熱中症のリスクが高いため、温湿度計を使用して室温をこまめに確認することが大切です。
26度の設定温度が寒いと感じる場合は、1枚羽織るなどの調整を行い、健康管理に配慮しましょう。
<冬の場合>
冬の老人ホームで一般的に推奨される室温は20度です。高齢者は寒さを感じにくいため体温調節が難しく、寒すぎると血圧が上昇して、ヒートショックのリスクが高まります。
20度を基準にしながら、体調や個人差に応じて温度調整を行い、温湿度計でこまめに室温を確認しながら、快適な環境を維持することが大切です。また、別売の加湿器を併用することで空間の乾燥を防ぎ、湿度を上げることにより体感温度を上げることが可能です。
・サーキュレーターや扇風機を併用する
エアコンを使用する際は、空気を均等に行き渡らせて、快適な室温に保つことが大切です。
温かい空気は上部に、冷たい空気は下部にたまりやすいため、エアコン使用時にサーキュレーターや扇風機を併用することで、室内の空気を効果的に循環させ、温度ムラを防ぎましょう。
・ブラインドを活用する
エアコンを使用する際は、ブラインドやカーテンを活用することで、室温を効果的に調整できます。夏場は直射日光を遮ることで室内温度の上昇を防ぎ、エアコンの負担を軽減しましょう。また、冬場には断熱効果も期待でき、暖かい空気を逃がさず快適な環境を保てます。
特に窓は外気の影響を受けやすいため、遮熱効果のあるブラインドやカーテンを活用して、年間を通じて効率的な空調管理を行いましょう。
まとめ
老人ホームに適した業務用エアコンは、温度管理だけでなく湿度調整や空気清浄など、多機能なものを選ぶことをおすすめします。
エアコン総本店では、省エネかつ高性能な製品を豊富に揃えており、施設のニーズに合わせた最適なご提案が可能です。利用者とスタッフにとって最適な空調設備を導入するために、ぜひエアコン総本店をご利用ください。
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